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和歌山・古座川町で桜フェア 100年ぶりの新種「クマノザクラ」の植樹も

古座川桜フェアのオープニングイベントでクマノザクラを植樹する様子

古座川桜フェアのオープニングイベントでクマノザクラを植樹する様子

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 「第1回古座川桜フェア」のオープニングイベントが3月3日、「南紀月の瀬温泉ぼたん荘」(東牟婁郡古座川町月野瀬、TEL 0735-72-0376)で行われた。主催は古座川町観光協会。

100年ぶりに発見されたサクラ属の新種「クマノザクラ」

 クマノザクラは、100年ぶりに発見されたサクラ属の新種。2016年から国立研究開発法人「森林研究・整備機構森林総合研究所」と和歌山県林業試験場が共同で調査し、2018年6月に日本植物分類学会に論文発表した。タイプ標本木のある同町のほか、那智勝浦町や十津川村(奈良県)、熊野市(三重県)などにも分布する。

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 同町では、3月初めにクマノザクラが咲き始め、中旬から下旬にかけてソメイヨシノが、4月に入るとヤマザクラが咲き、約1カ月間サクラを楽しむことができる。恒例の「佐田の桜まつり」に加え、今年からクマノザクラのタイプ標本木の鑑賞会やウオーキングイベントなどを行う「古座川桜フェア」を開催する。

 オープニングイベントでは、パネルディスカッションや工作ワークショップ、地元食材を使ったバイキングやマーケットイベントが開かれた。15時からは大勢の人が見守る中、来場者も参加しクマノザクラの苗木を植樹した。

 観光協会会長の須川陽介さんは「クマノザクラが新種だと気づかず『早く咲くサクラだな』と思っていた。町民にとってはなじみ深く、思い入れがある花。クマノザクラをきっかけに、今ある古座川町の魅力をそのまま知ってほしい。3月から1カ月間、開花時期に合わせて池野山地区や一枚岩など場所を変えてサクラを追い、2度、3度と足を運んでもらえれば」と呼び掛ける。

 苗木を提供した樹木医の矢倉寛之さんは「古座川町民のクマノザクラへの関心が高まり、何か行動しようとしている。クマノザクラを守るためには交雑に注意が必要。植樹をきっかけに、交雑の問題や木を植えることは命を植えることだと記憶に残してほしい」と話す。「クマノザクラで古座川町を日本一のサクラの名所にしたい。ひとりの力ではできないので、みなさんの力を貸してほしい」とも。

 期間中、クマノザクラのタイプ標本木の観察会やサクラ写真展、サクラ観賞ウオーキングイベントなどを行う。3月31日まで。