パーキンソン病患者のためのボクシングセラピープログラム「ロックステディボクシング」の体験会が5月16日、「フジボクシングジム」(和歌山市鳴神)で開催される。主催は「リハビリテーションセンターりゅうじん」(北中島、TEL 073-497-5505)。
ロックステディボクシングは、創始者のスコット・ニューマン氏が40歳のときに若年性パーキンソン病と診断され、症状が悪化しないよう体を動かすために始めたボクシングを元に、2006年にアメリカで設立したボクシングセラピープログラム。日本ではリハビリ特化型デイサービス「takk(タック)」を運営する「WTS(WITH THE SMILE) Japan」」(神戸市北区)が2018年4月から開催する。
パーキンソン病は、手足の震えや、筋肉が硬くなり動きにくいといった症状が現れ、65歳以上の100人に1人が発症すると言われている。薬物療法やリハビリが行われるが、根本的な治療法はなく、日本では難病に指定されている。
理学療法士としてリハビリでパーキンソン病患者と関わる龍神正導さんは、クラウドファンディングをきっかけにロックステディボクシングを知り、和歌山で初の開催に至った。
当日は、理学療法士や介護福祉士とともに、準備運動や大股で歩く、手を振る、グローブやミットを使ったボクシングの動きなどを個人に合わせて行う。
ボクシング経験のある龍神さんは「リズミカルなステップやねじる動作、手と足を別々に動かすことはいい運動になると思っていたが、パーキンソン病にも役立つプログラムになることを知って驚いた。ロックステディボクシングの見学やインターネットで見た動画で、参加者の笑顔が印象的だった。フジボクシングジムが協力してくれたので、本格的なリング上で元気よくやってもらいたい」と話す。
今後の展望について「インストラクターの資格を取って、週1回くらいのペースで開催したい。ロックステディボクシングを通じて、1人でも多くの人に希望や可能性を持って前向きに、元気になってもらいたい」と龍神さん。
13時30分~15時。参加無料。