和歌山の梅食品製造販売会社「プラム食品」(西牟婁郡上富田町生馬)が5月11日、アルコール濃度65度のスピリッツ「プラムスピリッツ」の再販を始めた。
同社は梅飲料、梅果実加工、梅酒などの製造販売を行う。4月27日に消毒用アルコールが不足する状況下で、従業員の健康を考え、梅酒の原料に毎年仕入れる醸造アルコールからプラムスピリッツ200本を生産。従業員に販売後、約150本をインターネットで販売したところ、すぐに売り切れたという。
酒類はスピリッツで、アルコール度数は65度。香料として梅ドリンクなどで使う梅フレーバーを添加する。消毒薬の認可は時間がかかるため、消毒や除菌目的の商品でなく酒として販売する。酒税がかかるため、価格を抑え迅速に届けられるよう、商品のラベルなども全て簡易にしたという。
厚生労働省は4月22日、医療機関でアルコール消毒液が不足する中、やむを得ない場合に限り、アルコール濃度が60%以上の酒類を使用することを特例として認めた。
長井俊曉専務は「このご時世で来社いただけないため、インターネット販売のみで取り扱う。今、自分たちができることで役に立てれば。消毒用アルコールはいずれ行き渡ると思うが、現在困っている人にお届けできればうれしい」と話す。
価格は720ミリリットル=1,680円(送料別)。1人2本まで。取り扱いは同社オンラインストアのみ。