「2020 夏 高校野球和歌山大会」が7月18日、紀三井寺公園野球場(和歌山市毛見)で始まる。主催は県高野連。
同大会は、新型コロナウイルスの影響で中止になった春季近畿地区高等学校野球大会と第102回全国高等学校野球選手権大会に代わり、高校球児の練習成果を発揮する機会として県が独自に開催。6月15日に県内の各高校で通常授業が再開し、部活動が始まったことから開催を決めた。
大会はトーナメント方式で、8月5日に決勝。多くの高校が定期試験を行う7月20日~22日は試合を行わず、7月31日と8月3日には休養日を設ける。
大会の登録選手は1校20人以内。練習期間が短いことから各チームがベストの布陣で臨めるよう試合ごとに登録選手の変更を認める。得失点差によるコールドゲームは7回以降7点差以上。10回以降はタイブレーク制を導入する。従来の開会式は行わない。
試合は登録外選手や引率教員、保護者らを除き、原則無観客にする。各校に部員数の2倍の入場タグを配布し、当日は関係者に着用を義務付ける。そのほか観戦保護者の名簿作成や他チームの観戦者らとの接触がないよう要請する。
ガイドラインを策定し、選手と指導者らに、体調不良や当日の体温が37.5度以上の場合には来場を自粛させるほか、素手でのハイタッチや抱き合うなどの行為も自粛するよう求める。毎試合後、30分間ベンチやロッカー等の消毒時間を設け、完全入れ替え制にする。
26日には和歌山ビッグ愛(手平2)で抽選会を行い、参加校の責任教員が組み合わせ抽選をする。各校の定期試験日程を考慮した抽選を行うという。
県高野連の愛須貴志会長は「紀三井寺球場は、県内の球児にとっての聖地。3年生は一つの区切りを付けるため、1~2年生は3年生の姿を見て来年につなげてほしい。準備期間は短いが万全の体制で臨み、けがせず夏を締めくくってほしい」と話す。
桐蔭高校硬式野球部保護者会の坂口宗徳会長は「野球ができなくなった選手たちには失われた経験が多々あったが、関係者の皆さまの判断で例年の夏季大会に近い形で試合ができると決まり、胸がいっぱい。テレビやラジオの放送も従来通りと聞き、選手の成長を見守ってくださった皆さまに例年通り応援いただけるのが非常にうれしい。出場する選手には感謝の気持ちを胸に『あの球児たちはすごかった』と語り継がれるような野球をしてほしい。保護者も全力で応援、協力していく」と話す。
大会期間は7月18日~8月5日。大会の模様はテレビ和歌山や和歌山放送等で放送予定。