有田川町が7月28日、国土交通省から「水資源功績者表彰」を受けた。
流域の水力発電の歴史をまとめたリーフレット「有田川の水と暮らし」
8月1日の「水の日」と「水の週間」の啓発キャンペーンの一環として、1979(昭和54)年から水資源の開発・利用、水資源行政の推進などに功績のあった個人や団体をたたえる同表彰。
同町は2009(平成21)年、町営小水力発電所建設を目指して「有田川エコプロジェクト」を始動。県営多目的ダムの維持放流水を町が使う全国初の導入スキームで2016(平成28)年に発電所を建設した。年間約5000万円の売電収入で、太陽光発電や太陽熱温水器などの設備導入補助制度のほか、同町の水力発電の歴史をまとめたリーフレット発行や環境教育などに活用している。
プロジェクトを提案した中岡浩環境衛生課長は「小水力発電所が計画以上の働きをし、その売電益を使った補助制度や環境教育の実施と環境と経済を両立した『エコなまちづくり』が形になりうれしい。ごみ分別など地道な活動に取り組む住民の皆さんに感謝を伝えたい」と話す。「昨年度からは売電益を活用して各地区の消防団車庫に非常用発電設備設置を進めている。今後も『エコなまちづくり』を推進していきたい」と意気込む。