連続オンラインシンポジウム「SDGs未来都市和歌山市から持続可能な地域を創る」の第1回が9月14日、開催され、約100人が参加した。主催は和歌山市SDGs推進事業実行委員会と一般財団法人自治総合センター。
小中学生向けキャリア教育イベント「未来スクール」の活動紹介の一場面
同市は昨年度に「SDGs未来都市」の認定を受け、「人材・食・海」をテーマにSDGsに取り組む。官民連携した中間組織「和歌山市SDGs推進ネットワーク」を結成し、地域における次世代人材の育成を図る。
第1回のテーマは「未来を創造する人材の育成」。パネリストは、世界13カ国で35社のソーシャルビジネスを展開する「ボーダレス・ジャパン」(東京都)社長の田口一成さん、次世代リーダー発掘を目的としたプロジェクト「Ryukyufrogs(琉球フロッグス)」を主催する「レキサス」(沖縄県)社長の比屋根隆さん、和歌山からは小中学生向けのキャリア教育イベント「未来スクール」を運営する「m art space」アートディレクター・斎尾茉里さん。
田口さんは「社会起業家の数だけ社会問題が解決される」という理念の下、経済的に自走できるソーシャルビジネスの展開を紹介。比屋根さんは沖縄の中高生を対象に起業家精神とグローバルな視座を養う琉球フロッグスの活動で、シリコンバレーへの海外研修などを行い、県内外の企業協賛を得て続ける様子を講演した。斎尾さんは、和歌山県内で小中学生を対象に地域の大人が仕事や職業観などを伝える「未来スクール」の取り組みを紹介。和歌山の地域人材育成の現状と課題について話した。パネリストの講演後は、視聴者からの質問を受け付けながら意見交換が行われた。
総務局企画部の滝本智史さんは「未来を担う子どもたちの力強い姿に、未来のために協力したいと感想が寄せられ、参加者の熱気を感じた。10月11日から『わかやま未来創造会議2020」のワークショップなど、熱意を持った市民が参加する機会を用意している。和歌山のSDGsプロジェクトの源を共に考えてほしい」と話す。「自分たちの街を自分たちで作っていく、きっかけになれば。SDGsに直接興味がなくても、未来のために行動したい人はぜひ参加してほしい」とも。
第2回は10月6日=「食が育む地域の未来」、第3回は10月26日=「海の豊かさを未来につなぐ」をテーマにオンラインで開催する。
※主催者に一般財団法人自治総合センターを追記しました(2020年10月1日 10:00修正)