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和歌山・下津の老舗料理旅館「一木」が営業再開 5年間の休業経てランチから

料理旅館「一木」の本玄関前に立つ一木謙吾さん

料理旅館「一木」の本玄関前に立つ一木謙吾さん

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 海南市の料理旅館「一木(いちき)」(海南市下津町上、TEL 073-492-0988)が10月30日、約5年間の休業を経てランチ営業を再開した。

松花堂弁当に入ったチキンカツ定食

 紀州徳川家の菩提寺(ぼだいじ)「長保寺」に続く参道沿いに建つ同店。約5年前に3代目の一木龍二さんが体調を崩し休業。龍二さんのおいで、和歌山市内で学習塾を経営する謙吾さんが後を継いだ。現在は、近隣で洋食店を経営していた謙吾さんの両親が調理場で腕を振るい、ランチ営業を行う。文献によると、同旅館の創業は1887(明治20)年で、首相経験者や著名な文化人が宿泊したほか、地元企業の商談や接待などに使われてきたという。

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 メニューは、ヒレステーキ・和歌山ジビエステーキ(シカ肉)・ハンバーグなどのプレートランチ(1,200円~)、松花堂弁当で提供するヒレカツ・親子エビフライ・チキンカツなどの定食(850円~)、カレー(600円)、鱧(はも)カツバーガー(6月~11月、450円)、しらす丼(700円)など。ドリンクメニューはサイホンで入れるコーヒー各種、紅茶(以上400円)、カフェオレ(450円)、ミックスジュース、レモンスカッシュ(550円)など。

 謙吾さんは「塾の生徒たちのほとんどが進学と共に和歌山を離れ、そのまま帰ってこないことが気になっていた。48歳の今が新たなことに挑戦する最後のチャンスと思い、二足のわらじを履くことを決めた」と話す。「久しぶりに地元に戻ると風景は変わっていたが、人の温かさは変わっていない。コロナ禍でも、近隣の人たちが顔を出してくれるので、ここが交流の場になれば。なるべく早く、料亭や旅館も復活させ、代々受け継がれてきた歴史やプライバシーに配慮した営業、和歌山にちなんだ料理を大事にしつつ、時代に合わせたスタイルを模索したい」と意気込む。

 営業時間は11時30分~14時。水曜・木曜定休。未就学児入店不可。