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和歌山・加太で写真展「熊野修験」 知られざる山伏の姿70点

写真家の森武史さん

写真家の森武史さん

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 熊野修験道再興33周年を記念した写真展「熊野修験」が現在、加太北丁自治会館(和歌山市加太)で開催されている。

森武史さんの写真集「熊野修験」

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 同展は三重県在住のカメラマン・森武史さんが20年にわたり、熊野修験道の行者に同行し、撮影した写真約70点を展示。33が仏教で意味を持つ数字であること、森さんが熊野修験の撮影を始め、20年の節目を迎えたことから、同展を企画した。友ヶ島が熊野修験葛城二十八宿修行の出発地点であることから同会場を選んだという。

 森さんは、三重県出身。高校時代、自動車レースが好きで、鈴鹿サーキットに通い写真を撮り始めた。1980(昭和55)年に大阪芸術大学写真学科を卒業。印刷会社勤務を経て、1994(平成6)年にフリーカメラマンとして独立し、紀伊半島を中心とする撮影を行う。2020年9月に写真集「熊野修験」(月兎舎、2750円)を刊行した。

 森さんは「熊野古道撮影の仕事で三重県尾鷲市に行った際に、市職員から『大雨による土砂崩れなどで国道が通行止めになった時に、熊野古道を歩いて通勤する』と聞き、何千年も前に作られた道を、現在の人が使っていることに魅力を感じた。那智山青岸渡寺(せいがんとじ)の高木亮英副住職との出会いをきっかけに修行現場の撮影を始めた」と話す。

 「葛城二十八宿修行、大峰奥駈修行、那智四十八滝回峰行を撮影した。自然と対話する山伏の姿を見てほしい。滝行や険しい山岳修行から、山麓の村々との関係を緊密に保った里行まで、さまざまな姿を知り、熊野修験道に興味を持ってもらえたら」とも。

 開催時間は10時~17時(最終日は12時まで)。27日休館。2月28日まで。入場無料。

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