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和歌山の仏料理店「ナチュラルガーデン」がジビエパイをネット販売 イノシシ肉活用へ

わかやまジビエ振興協議会の北浦順嗣会長(左)と「ナチュラルガーデン」オーナーシェフの前川さん

わかやまジビエ振興協議会の北浦順嗣会長(左)と「ナチュラルガーデン」オーナーシェフの前川さん

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 フレンチレストラン「ナチュラルガーデン」(有田川町水尻)が現在、イノシシ肉を使った「ジビエミートパイ」を全国へ販売するプロジェクトを進めている。

県産イノシシ肉を使った「ジビエミートパイ」

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 和歌山県によれば、イノシシやニホンジカなどによる農作物被害額は年間約3億円。対策としてイノシシだけでも年間約2万頭を捕獲するが、そのほとんどを活用せず処分している。県はジビエの肉質等級制度を導入するなど、「わかやまジビエ」のブランド化に力を入れる。

 ジビエミートパイは、オーストラリアのミートパイ文化に着想を得て、オーナーシェフの前川和宏さんが開発。県産のイノシシ肉を地元のトマトやシイタケと合わせ、赤ワインやデミグラスソースで味を付ける。フランス料理の技法をアレンジした。2020年に開設した隣接するテークアウト専門店「ラトリエナチュラル」では、主力メニューとして販売する。

 プロジェクトでは、7月31日からクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」で全国販売に向けたネットショップ開設などの費用の支援を呼び掛け、目標の30万円を一日で達成。現在、90万円を超える支援を集めている。

 店長の壁屋知加子さんは「店頭や催事で販売する中で、『肉感がしっかりして、食べ応えがあった』『臭みもなくおいしかった』などのうれしい声を聞いた。神戸の催事で気に入ってくれたお客さまが当店まで買いに来てくれたこともある」と話し、「全国の人にジビエのおいしさを知ってもらい、ジビエ肉の流通や獣害問題の解決に貢献できれば」と意気込む。

 クラウドファンディングは9月26日まで。

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