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和歌山・海南の「山家漆器店」がインテリア雑貨発売 若手のアイデアを職人が形に

「山家漆器店」の山家優一(左)さんと小畑漆芸の小畑恵嗣さん

「山家漆器店」の山家優一(左)さんと小畑漆芸の小畑恵嗣さん

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 漆器メーカーの「山家漆器店」(海南市岡田)が企画・販売する「漆芸ウォールパネル」が発売1カ月を迎えた。開発・絵付けは「小畑漆芸」(和歌山市)。

絵付けの技術を解説する小畑漆芸・小畑恵嗣さん

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 同商品は漆器の技術を使った壁面装飾パネルで、絵柄は葛飾北斎の「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」と尾形光琳の「風神雷神図」の2種。漆器の表面を装飾する蒔絵(まきえ)の技術で描く。サイズは縦21センチ、横29.7センチ、厚さ1.5センチ。価格は1枚7,500円。

 同商品を考案したのは、店主の山家俊二さんの長男・優一さん。昨年、南海電鉄が沿線の事業後継者を集めて新事業を生み出す目的で開催したイベント「南海沿線アトツギソン」に参加したことをきっかけに、参加者と漆器技術の活用幅を広げる企画として商品化にこぎ着けた。

 優一さんは「漆器は、食器や盆などの実用品が主。インテリア雑貨なら、これまでなじみがなかった層も漆器の伝統的な技術に触れてもらえる。サイズと金額のバランスが難しかったが、共感してくれる職人の協力で商品化につながった。SNSで反響があり漆器商品を普段買わない人の購入に結びついている」と話す。

 絵付けを担当した小畑漆芸の塗師・小畑恵嗣さんは「漆器を装飾する加飾の技術で描いた。必要な色は、粉を混ぜて一色ずつ作る。シルクスクリーンを何枚も重ねて色を乗せ、金粉などで装飾する。葛飾北斎の絵は背景をマットにし、波の色を立体的で鮮やかに仕上げ、迫力が出るように工夫した。新しい商品に挑戦することで少しでも漆器の技術に触れてくれる人を増やしたい」と意気込む。

 山家漆器店のオンラインストアで販売するほか、9月20日から「なんばCITY」の展示会にも出店する。

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