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「根来寺根来塗」、近鉄百貨店和歌山店で常設販売 熱湯OK、日用品に

根来寺根来塗宗家・池ノ上曙山さんの直弟子の松江那津子さん

根来寺根来塗宗家・池ノ上曙山さんの直弟子の松江那津子さん

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 「根来寺根来塗豆子(ずつ)カップ」が近鉄百貨店和歌山店(和歌山市友田町)で常設販売が始まり1カ月がたった。制作は「根来塗曙山会」(岩出市根来、TEL 0736-62-3557)。

近鉄百貨店和歌山店5階の漆器売り場で販売する「根来寺根来塗豆子カップ」

 紀州の一大勢力だった新義真言宗総本山の一乗山大伝法院(根来寺)では、多くの僧兵を抱えていた鎌倉時代から室町時代にかけ、日常利用する漆器の生産が盛んだった。1585年の豊臣秀吉による紀州根来攻めで生産が途絶えたが、「根来」「根来もの」などの名で全国に伝わった。

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 根来寺根来塗は、2000(平成12)年に根来塗権威者の河田貞さんと根来寺塗師の池ノ上曙山さんが復興し、2007(平成19)年に和歌山県郷土伝統工芸品に登録された。中世の技法で下地の段階から漆を使うため頑丈で、角が欠けにくく、沸騰した湯を直接入れられる。黒色の漆を塗り重ね、表面に朱色の漆を塗った漆器は、使い込むうちに表面の朱色がかすれ、色合いが変化していくことが特長。

 根来寺根来塗豆子カップは4月に和歌山県優良県産品(プレミア和歌山)に登録され、店頭では大(1万3,500円)と小(1万2,960円)を販売する。

 制作した根来塗師の松江那津子さんは「補強用の布着せや、全26工程中19の下地工程を経て、とても丈夫な仕上がりになる。熱湯に耐えられることにびっくりする人も多い。実際に手に取って色合いや刷毛目の跡を楽しんで、中世の漆器の良さを知ってもらえたら」と話す。

 近鉄百貨店和歌山店の営業時間は10時~19時。

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