ジビエ料理を提供する「わかやまジビエフェスタ」が12月1日、県内88の飲食店と宿泊施設で始まった。主催は和歌山県。
県は野生鳥獣の増加による農作物被害増加を受け、野生鳥獣の駆除を推進。県内の被害は、2011(平成23)年以降3億円を超える年が続いたが、2020年には初めて2億9,000万円になった。2019年の捕獲頭数はイノシシが1万9820頭、シカが1万6347頭。処理施設で処理加工したイノシシは1002頭、シカ779頭と約5%にとどまる。
ジビエフェスタは、捕獲したイノシシやシカを食資源として活用し、地域振興につなげる「わかやまジビエ需要拡大事業」の一環。今年で11回目を迎えた。県内で捕獲し、食肉営業許可を得た県内施設で処理加工したイノシシおよびシカ肉を「わかやまジビエ」としてブランディングし、消費と認知の拡大を狙う。
参加店は飲食店のほか、ホテル・民宿、温浴施設など。宿泊施設が増加し、過去最高の88店が参加。各店がカレー、鍋料理、ハンバーガー、パスタ、丼物、ランチメニューやコース料理の一品としてジビエ料理を提供する。
そのほか、ジビエメニューを注文した人にイノシシ肉・シカ肉を進呈するプレゼント企画、ペア宿泊券を進呈するSNSフォトコンテストを開催。来年1月22日、23日、2月19日、20日は南海和歌山市駅の商業施設「キーノ和歌山」の「ROCK STAR FARMs(ロックスターファームズ)」で、テークアウトメニューを販売する「ジビエマルシェ」を開催する。
県畜産課の担当者は「おいしく栄養のある食材でもあるので、ジビエのおいしさを味わってもらいたい」と呼び掛ける。
来年2月28日まで。