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和歌山・由良で地域課題解決型事業活動プランコンテスト 「みかんサウナ」に最優秀賞

(右から)山名由良町長と最優秀賞を受賞した吉野さん、滝下さん

(右から)山名由良町長と最優秀賞を受賞した吉野さん、滝下さん

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 由良町が3月6日、「地域課題解決型事業活動プランコンテスト」のオンライン表彰式を行った。

「由良町地域課題解決型事業活動プランコンテスト」オンライン表彰式に参加した受賞者たち

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 同コンテストは、地場産業を活性化し安定した雇用創出・地域経済の浮揚を狙い、和歌山大学(和歌山市栄谷)の協力を得て初開催した。「由良町の旅館の宿泊客を増やす」「由良町の海産物の売上高を増やす」の2テーマで昨年7月から10月まで学生のアイデアを募集したところ、全国8大学から39件の応募があった。

 書類での一次審査を通過した15件のプランを対象に2月5日、オンラインで最終審査会を行った。町長や観光協会、漁業振興協議会、商工会などの事業者に加え、島根大学や和歌山大学の学識者が加わった審査員が、事業の実現可能性、新規性、地域課題の理解および分析、地域課題解決への意欲、地域の価値向上・地域連携などへの波及効果、プレゼンテーション完成度の7つの基準でプランを評価し、最優秀賞1件、優秀賞4件を選定した。

 最優秀賞は、和歌山大学の滝下連太郎さんと神戸大学の吉野実さんが共同で提案したプラン「由良町でしか味わえない!オリジナルみかんサウナ」。同町特産品のミカン「ゆら早生(わせ)」を利用したアロマオイルを使ったフィンランド式サウナを海沿いに作り、町内の宿泊施設と組み合わせることで宿泊客を増やす。審査員は「宿泊客へのインセンティブの手法に新規性があり、既存の宿泊施設との連携も明解で分かりやすい。由良町の新たな集客拠点としての可能性を感じる」と評価した。

 そのほか、和歌山大学の北島沙佑紀さんらが提案した「大自然を巡る大人の大冒険!」、同大学の竹本彩乃さんの「由良町特産品の定期購入『由良スク』」、大阪市立大学・林亮多さんらの「ゆら町いいとこ、継ぎたいとこ」、高千穂大学・加藤あかりさんらの「釣り&仕事による新事業『由良ケーション』」が優秀賞を受賞した。

 表彰式で山名実由良町長は「当初は学生から応募があるのか不安だったが、たくさんの応募があり、うれしい。サウナやワーケーション、サブスクリプションなど、時代の流れに敏感な学生ならではのアイデアに刺激を受けた。当町のために貴重な時間を費やし、すばらしいプランを提案いただいた」とあいさつし、感謝の言葉を述べた。

 滝下さんは「地域課題解決型のビジネスプランコンテストへの参加は初めてで不安だったが、ゼミや社会人の先輩からアドバイスをもらい、自信を持って提案できた」と話す。「由良町はミカンのほかさまざまな食材に恵まれ、白崎海岸を中心に絶景が広がる場所として価値がある。調べるうちにさまざまな魅力を知り、いい経験になった」と笑顔を見せる。

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