南海電鉄のラッピング電車「HYDE(ハイド)サザン」が5月31日、運行を終了する。
和歌山市出身でロックバンド「L'Arc~en~Ciel(ラルクアンシエル)」のボーカル・HYDEさんがデザイン監修した同列車。車体は、同市で開催したコンサートで歌うHYDEさんの写真や、名所の友ヶ島(和歌山市加太)などをイメージした意匠でラッピングする。
列車は、HYDEさんが「和歌山市ふるさと観光大使」を委嘱されたことをきっかけに企画され、2019年12月23日から運行。当初は2020年10月ごろまでの運行予定だったが2度の延長を行い、5月31日に運行を終了する。
同社は運行終了に伴い、16日から難波駅1階でビデオメッセージを上映。ビデオ内でHYDEさんは「僕がデザインしたHYDEサザンに乗って、たくさんの人が和歌山に行っていただけたことをとても光栄に思います。皆さん、かわいがってくれて本当にありがとうございました。HYDEサザンは5月31日で運行を終了いたしますが、僕も企画に加わった『めでたいでんしゃ かしら』は、僕が青春時代を過ごした街を、加太線を泳いでいます。『かしら』が泳ぐ魅力あふれる沿線も訪れてくれるとうれしいです(原文ママ)」と話す。
28日は和歌山市駅で、HYDEサザンとかしらの撮影会を開催する。最終運行は、難波駅15時41分発住ノ江車庫行きの回送列車で、事前に募集したファンが見送る。
鉄道営業本部の佐々木亮さんは「『和歌山に行きたい』『今まで延長してくれてありがとう』『HYDEサザンで南海電鉄を知れて良かった』など、皆さまから温かい声をいただいた。HYDEさんのふるさとを走ったサザンを少しでも記憶に残していただければ。また和歌山にお越しいただきたい」と話す。
和歌山市駅発の最終運行は5月31日14時30分の予定。
※難波駅発回送列車の時間に誤りがありましたので修正しました(2022年5月27日 13:30修正)