結婚式場「葵(あおい)庭園」が和歌山城近くにオープンして1カ月がたった。運営はブライダル事業を手がける「ノバレーゼ」(東京都中央区)。
旧料亭「あおい茶寮」をリノベーションした「葵庭園」のラウンジ
和歌山城の南東に位置する約2100平方メートルの日本庭園の敷地を生かし、「クラシカル×ロマン」をテーマに昼と夜、各1組限定の貸し切りプランを提供する。昭和中期に建てられた旧料亭「あおい茶寮」の日本家屋を、結婚式のゲスト用ラウンジ、ドレスショップ、ブライダルサロンにリノベーションして活用する。紀州特産の「青石」が目を引く庭園内の池では、定期的にミストを発生させ幻想的な空間を演出する。
日本家屋に併設する新館1階の披露宴会場は広さ約150平方メートル。最大利用人数は110人。庭園側は全面ガラス張りで、中の様子が見える調理場から地産地消をテーマにした料理を提供する。新館2階は、90人収容のチャペル、新郎新婦や家族の控室を備える。
コロナ禍に対応し、挙式・披露宴をオンラインで生中継するサービス、オンライン参加者へ婚礼料理の宅配サービスも用意する。
和歌山地区を担当する篠原大亮ゼネラルマネジャーは「ターゲットは結婚式に上質感を求める20代後半から30代のカップル。県内には和のテイストを打ち出したゲストハウス型の婚礼施設がない。大阪など県外で結婚式を行う人が多いが、地元での挙式をアピールする。ブライダル市場はコロナ禍で大打撃を受けたが、現在は復調傾向にある。当式場も年内の週末の予約はほぼ埋まっている」と話す。「400年の歴史ある庭園を生かした和のシチュエーションを貸し切りで使えることが好評。今までに招かれたことがない特別な1日をゲストに味わってほしいカップルの願いをかなえたい」と意気込む。