「くしもとぽんかんジュース」の販売が2月2日、道の駅「くしもと橋杭岩」(串本町くじ野川、TEL 0735-62-5755)で始まった。
「本州最南端の地」串本町の特産品として知られるポンカンは、町内15軒の生産者で構成する「重ね山果樹生産加工組合」(伊串)が12月から収穫を始め、小さい実や外皮に傷のある規格外品を同組合の加工場でジュースにして販売している。
今年の加工作業は1月下旬から始まった。3キロの実から1キロほどの果汁を搾るという同作業は例年約50日間行っており、1日当たり約800キロのポンカンを搾る。900ミリリットル当たり約30個の実を使い、果汁100%で加熱殺菌のみ行って商品が完成する。
中村省一組合長は「ポンカンは実が大きく、木の背も高い。急斜面に植えるため収穫作業は大変で農家は苦労している。ジュース作りは少しでも無駄を出さないよう始めた。味にこだわり、搾り過ぎないようたくさん実を使う。ポンカンは木を植えてから収穫まで10年ほどかかるため生産量は限られるが、味が落ちないよう、丁寧なものづくりを心がけている」と話す。
国指定天然記念物「橋杭岩」近くにある道の駅「くしもと橋杭岩」では、2013(平成25)年の開業当初から同商品を販売している。中元伸店長は「重畳(かさね)山のポンカンはほどよい酸味としっかりした甘みが特長。観光客にミカンジュースは好評だが、今年はポンカンジュースの問い合わせが多く、売れ行きも好調」と笑顔を見せる。
価格は、大瓶(900ミリリットル入り)=1,296円、小瓶(180ミリリットル入り)=270円。