国史跡「水軒堤防」(和歌山市西浜)南側に植えられたタイリョウザクラが現在、満開で見頃を迎えている。
2009(平成21)年から同地域でマツの植樹や清掃に取り組む「水軒の浜に松を植える会」(現・水軒堤防公園サポートクラブ)が、植樹してきた。現在は、タイリョウザクラを中心に、ジンダイアケボノ、ベニバナの3種類約60本が植えられ、サクラの名所となっている。
タイリョウザクラは、花びらの色がサクラダイに似ていることから名付けられた桜で、同地域では2月末~3月上旬に開花する。見頃を迎えたタイリョウザクラ付近では、写真撮影を楽しむ人や花見を楽しむ人たちが見られた。
近くに住む子連れの女性は「子どもが生まれてから毎年見に来ている。ソメイヨシノより早く咲くので、春を先取りした気分。ほかのサクラが咲くのも楽しみ」と笑顔を見せる。
水軒堤防公園サポートクラブ代表の奥津尚宏さんは「タイリョウザクラが見頃を迎え、とてもきれい。今年の開花は例年より1週間ほど遅かった。次に咲く、ジンダイアケボノ、最後に咲くベニバナもきれいなのでぜひ足を運んでほしい。たくさんの人に楽しんでいただけるよう、第2・4土曜日にクリーン作戦を行い公園の美化に努めている。美しい景観を楽しんでもらえたら」と話す。