高校生向けの自習室が5月7日、JR紀伊田辺駅近くの古民家ワークスペース「トウザン荘」(田辺市下屋敷)にオープンした。運営は、就業体験事業を展開する「TODAY(トゥデイ)」(東陽)。
同施設は、築88年の2階建て古民家を2カ月かけ改装。現在は、高校生が自習と交流に使える「しゃべってもいい自習室」として開放している。同社は、将来的には地元企業での就業体験のために大学生が滞在したり、イベント会場として貸し出したりするなど、活用を見込む。
同施設を運営するコミュニティーマネジャーの宮崎理央さんは、同市出身で東京の大学卒業後にUターンした。現在は、同施設の運営のほか、塾講師として教育に携わる。
宮崎さんは「一人で勉強をしてもいいし、おしゃべりしてもいい。話したいことがあれば私たちも聞き役になる。学校・塾、家庭以外の第3の居場所として利用してほしい」と話す。「高校時代を振り返ると、親族や学校関係者以外の大人に出会った経験は貴重だった。多くの生徒たちは進路やキャリアを考える際に、モデルとなる大人に出会う機会が少ない。将来的には、トウザン荘で就業体験に訪れた大学生や地元企業関係者など、さまざまな人と出会える場所にしていきたい。『ここに来れば何かが学べる』と思える存在、心の居場所になれればうれしい」とも。
営業時間は9時~17時(週2日程度19時30分まで)。土曜・日曜定休。利用料200円(ペットボトル飲料1本込み、時間制限なし)。