イタチザメの展示が8月20日、和歌山県立自然博物館(海南市船尾、TEL 073-483-1777)で始まった。
イタチザメは、日本では関東以南の沿岸域に生息する大型のサメ。成体は全長4メートル以上になる。魚類、ウミガメ、甲殻類、海産ほ乳類のほか、同種のサメ類なども捕食し、人を襲うサメとしても知られる。
展示している個体は体長約70センチ。英名=タイガーシャークの由来になった幼体特有のサバに似たしま模様が見られる。紀伊水道の有田市沖のはえなわ漁で捕らえられた。連絡を受けた学芸員が迎えに行き、現在は同館の大水槽「黒潮の海」で他の魚と一緒に飼育されている。
20日にイタチザメが水槽内で泳ぐ動画をSNSに投稿。「4~5mまで育ったら…恐ろしいことになりそうですねドキドキ」「な?!これは観に行かねば!!!!」「危険な人喰いザメだというから飼育も命懸けで生きた心地がしない?」(以上原文ママ)などのコメントが続々と寄せられ、8月24日には1万8000いいね、2000以上リポストされ、注目を集める。
同館の魚類担当学芸員の揖善継さんは「捕獲されたイタチザメは、非常に状態がよかった。今のところ上手に回遊している。実はストレスに弱く、長期飼育は難しい。全国に熱心なサメファンが大勢いて、SNSを見てさっそく大阪から駆け付けた人もいた。イタチザメがいきいきと泳ぐ姿を間近で見られる機会は全国的にも貴重。この機会にぜひ見に来てほしい」と呼びかける。「長期飼育が難しいためいつまで展示できるか分からないが、展示を終了する時はSNSなどで知らせる」とも。
開館時間は9時30分~17時(入館は16時30分まで)。月曜休館。入館料は480円(65歳以上、高校生以下無料)。
※9月22日、展示を終了したと同館がSNSに投稿しました。(2023年9月23日10時30分)