イタリアンジェラート店「藤桃庵(とうとうあん)」が9月30日、紀の川市の国道424号線沿いに「CAFE&GERATERIA(カフェアンドジェラテリア) 藤桃庵 桃のしあわせ館」(紀の川市桃山町元)として移転オープンする。経営は籔本畑下農園。
カフェアンドジェラテリア「藤桃庵 桃のしあわせ館」の新メニュー「桃マロン」
新店舗は席数40席、50台分の駐車場を備える。看板商品のパフェやジェラートに加え、コーヒー「藤桃庵ブレンド」(500円)などのカフェメニューを取りそろえる。店名は、モモが縁起のよい食べ物とされていることから、訪れた人に幸せになってほしいとの願いを込め名付けたという。
同市のモモの生産量は県内全体のモモ生産量の7割を超える。「あら川の桃」で知られる桃山町では、江戸時代からモモの栽培が続いている。
これまでは同農園で栽培するモモを主力食材にしていたが、今回初の試みとして秋冬向けにクリを使ったメニューを開発。クリは、同農園が所有する山に苗木を140本植樹し、栽培する。ジェラートとモンブランを合わせたクリのスイーツにモモのコンポートをのせた「桃マロン」(ドリンクセット=1,500円)、イチジクなどの旬の果物を使った「フルーツマロン」などのメニューを新たに提供する。
店主の籔本梓さんは「前店舗よりもアクセスが良くなり、くつろいでもらえる。新メニューを楽しみに来てほしい。『あら川の桃』のブランドに助けられてきた。地域への恩返しとして、にぎわい創出の力になれたら」と話す。「クリの木は、将来は400本程度に増やし、完全自家製クリスイーツや体験型のクリ拾いなどの提供を目指す。11月ころには、店の前にモモの木を植栽し、成長を間近で見られるようにしたい」と意気込む。
営業時間は10時~17時。水曜定休。