海南市在住のイラストレーターで絵本作家のすけのあずささんが4月27日、3冊目の絵本「みずうみ色のウィピル」を「BL出版」(神戸市)から刊行した。
60カ国を旅したというすけのさんが、初めて外国を舞台にした同作。母に教わり、見事なウィピルを織れるようになった少女ラサが体験する不思議な出来事を描く。中米グアテマラのアティトラン湖周辺の村を舞台に、住民の普段着でもある民族衣装「ウィピル」にまつわるストーリーがつづられる。
すけのさんは「天候や主人公の心の揺れ動きによって変化する湖の色合いと、民族衣装は伝統模様まで細かく描き込んだ。赤や青などの色がうるさく感じられないよう、鮮やかでありながら自然な色の表現に気を配った。子どもたちが絵本を通して異国に思いをはせ、いつか訪れたいと感じてもらえたら。旅して体験する楽しさを伝えたい」と話す。今後の展望については「国内外問わず、暮らしの風景を描いていきたい。世界を旅していた頃は、地元の人の生活感覚を知るため、まず市場に行った。次回作は、世界各地の市場を題材にしたい」と意気込む。
32ページ。価格は1,760円。