和歌山県内を中心に17店舗を展開する「パン工房カワ」の「まるごと!紀州梅バーガー」が現在、好調な売れ行きを見せている。
トロフィーと賞状を持つ岩出店店長(左)と本社企画室の今西さん
和歌山県特産の梅を使ったご当地バーガーの同商品。はちみつ南高梅をメーンに、「紀州うめどり」を使ったチキンカツと大葉、トマトをオリジナルの八穀バンズで挟む。ソースには梅ピクルスのタルタルソースと梅肉の特選黒ソースを使う。
2011年10月に発足した「紀州梅バーガー開発研究会」によって開発プロジェクトが始まり同社も参加。「和歌山の梅」を国内だけでなく世界へ向けて発信するため、ファストフードの代表格である「ハンバーガー」と「梅」のマッチングを目指したという。
メニュー開発の定義は、「県産の梅を使用していること」「梅の健康イメージをアピールできること」「和歌山県産の梅と表記すること」の3つ。試行錯誤を重ね、梅を丸ごと使うなど工夫を凝らした。
同社企画室の今西廣典さんは「梅の取り入れ方を決めるのに苦労した。最初はパンに練り込んだが、うまくいかず。そこで、丸ごと入れた所おいしかったので、それをベースに全体の味を決めた」と話す。店頭販売は昨年7月から始めた。
「ご当地バーガーとして育てていきたい」との思いから、昨年11月に鳥取県で開催された「とっとりバーガーフェスタ2014」に出品。全国から集まった41のご当地バーガーから一般投票756点、審査員投票1383点でグランプリを獲得し、日本一に選ばれた。
以降、メディアでの露出も増えたことで人気が急上昇。同社によると、今年1月には、発売当初の5倍に及ぶ月間1万5000個を販売。累計販売個数は5万個という。
久しぶりに同店を訪れたという和歌山市在住の三木敦史さんは「和歌山県民として、これは食べなければと思い買いに来た。おいしそうなので食べるのが楽しみ」と笑顔を見せる。
今西さんは「和歌山県以外の方にも食べてもらいたいと思っている。県外のイベントへ出展や今年開催されるわかやま国体開催中の販売をがんばりたい」と意気込む。
価格は422円。「パン工房カワ」全店舗で取り扱う。