和歌山県立串本古座高等学校(東牟婁郡串本町串本)は29年度、普通科に「グローカルコース」を新設した。
同校は生徒数の減少から2008年に串本高等学校と古座高等学校が統合。現在はそれぞれの校地を串本校舎、古座校舎とし、本年度から新入生は串本校舎に集約した。全校生徒は287人。
生徒は2年生になるとコース選択し、コースに応じた選択授業を受ける。従来の探究コースと総合コースを、本年度からアドバンストコースとクリエイティブコースに再編し、グローカルコースを新設した。「グローカル」はグローバルとローカルを掛け合わせた造語で、「グローバルな視点を持ち、主体的・協働的に行動するローカルリーダーの育成を目指す」と同校。
グローカルコースでは、水産生物、海洋環境、マリンスポーツ、スキューバダイビング、潜水士の資格取得など、地域性を生かし、自然や文化について学ぶ。生徒は全国から募集しており、本年度は神奈川県、大阪府から3人が入学した。
左近晴久教頭は「『地域まるごとキャンパス』を合言葉に、地域コーディネーターの協力で長期インターンシップも行う。串本町や古座川町には豊かな自然のほか、トルコとの交流もあり海外への語学留学にも力を入れている。グローカルコースは独自開発の教材を使う。ここでしか学べないことを学んでほしい」と話す。