図書館機能を有する海南市の市民交流施設「海南nobinos(ノビノス)」(海南市日方、TEL 073-483-8739)が5月20日、本のドライブスルー貸し出しを開始した。
館内に託児室やスターバックスコーヒーも入る「海南nobinos」外観
同施設は、市役所と市立児童図書館跡地に、図書館やホール、子育て支援施設、会議室、カフェのほか、遊具を備える広場を設ける。図書館には5万9000冊の絵本をはじめ、児童書や小説、実用書など計12万冊が並ぶ。4月19日にオープンを予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、開館を6月1日に延期した。
開館を前に、同施設では駐車場の一角に貸し出しエリアを設け、車や自転車、徒歩で来館した利用者に、テーマに応じて司書が選書した「本の福袋」の貸し出しを開始。年齢や性別に応じて約35種類のテーマの福袋を用意。小学生向けに「図書館員オススメのよみもの」「暑さをふきとばすこわい話」、中学生向けに「恋愛ラノベ」「泣ける!はなみずモノ」、高校生向けに「一度は読みたい映像化小説」「驚愕(きょうがく)の事実眠れぬ夜のホラーミステリー」、大人向けに「息抜きに読みたいエッセイ」「読み切り!時代小説」など約35種類の福袋を用意する。貸出期間は2週間。
海南市教育委員会生涯学習課の宇尾崇俊さんは「当施設のコンセプト『読書の機会をつくる』の下、図書館が今できることを考えた。館内に入らずソーシャルディスタンスを保ったまま図書を貸し出す動線を考え、県内で緊急事態宣言が解除されたタイミングで、ドライブスルー貸し出しを始めた。平日にもかかわらず1日30組と想定より利用者が多く、市民の期待を感じる」と話す。
市内から幼稚園児の息子と徒歩で訪れた女性は「大人用のミステリーセットと5歳の男の子向け絵本セットを借りた。児童図書館をよく利用していたのでオープンが待ち遠しい」と話す。
ドライブスルー貸し出し対応時間は9時~20時。事前申し込み不要。5月31日まで。