写真家・國領翔太さんの写真展「群-MURA 紀伊半島-」が12月11日、和歌山市駅近くのギャラリー「かまどの下の灰までgallery」(和歌山市元博労町)で始まった。
國領さんは1990(平成2)年、神奈川県生まれ。2014(平成26)年、東京ビジュアルアーツ専門学校夜間部を卒業。現在は写真集の出版レーベル「GRAF Publishers」に所属しながら、写真家として活動している。
「群-MURA-」シリーズは、2014(平成26)年から撮り始めた作品群。全てモノクロフィルムで撮影し、自ら暗室で現像した。日本各地の集落を撮影し、これまでに9冊の写真集を出版。写真展開催は7回目で、東京、大阪、岡山、ドイツで開催してきた。過去作品に、昨年から今年にかけて紀伊半島で撮り下ろした作品を加えた26点を展示する。
國領さんは「市町村統合で『村』でなくなった地域にも、人々の心や生活の礎に村の魂が残っていると感じた。村はもともと、人々が集まって形成されたと捉え、『群』と表現した。『里芋は猿に食べられにくい』『橋ができるまでは、渡し舟に乗ったり泳いだりして学校に通っていた』など、全国のさまざまな地域で暮らす人々の話を聞きながら撮影していると、その土地に根差して暮らしている人々がつないできたものに気概や魅力を感じる。会場で皆さんにも感じてもらえれば」と話す。
開催時間は13時~20時(最終日は18時まで)。入場無料。月曜・火曜休廊。12月22日まで。