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和歌山・すさみの「エビとカニの水族館」でアメリカカブトガニの幼生展示

アメリカカブトガニの幼生を手に乗せた平井館長

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 アメリカカブトガニの幼生が現在、すさみ町立「エビとカニの水族館」(西牟婁郡すさみ町江住、TEL 0739-58-8007)で展示されている。

アメリカカブトガニの幼生

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 同館によると、アメリカカブトガニは大西洋に分布し、日本には生息していない。浅い海の泥底でゴカイや甲殻類などを食べる。カニの仲間ではなく、クモなどの節足動物で、同館ではクモとサソリを展示して紹介する。一生で30回近く脱皮し20年近く生きるという。

 同館は、2015(平成27)年に「道の駅すさみ」に移転し、旧江住中学校の体育館を改修して営業する。館内にはエビやカニを中心に約150種の甲殻類を展示する。

 同館でのアメリカカブトガニ繁殖は今回が初。1月24日に産卵を確認し、2月中旬にふ化した。ふ化直後は体長3ミリ程度で、現在は数センチまで成長し、元気に動き回る姿を見せている。生まれたばかりの幼生は「三葉虫」に似ており、1年に5~6回の脱皮を繰り返し、成体に近づく。脱皮の回数に応じて3齢、4齢などと呼ばれ、幼生は脱皮回数に分けて展示する。展示スペースでは、ふ化の瞬間など貴重な映像を上映する。

 館長の平井厚志さんは「アメリカカブトガニの繁殖例は少ない。カブトガニは、解明されていないことの多い生物で、何が産卵につながったかは分からない。展示水槽や水温などの変化が影響したのかもしれない。日本では水族館などでしか見られない種なので、貴重な赤ちゃんを観察してほしい」と話す。

 開館時間は9時~17時。入館料は、大人=800円、小中学生=500円、3歳以上=300円。

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