「かつらぎ三輪車4時間耐久レース」が11月18日、かつらぎ町妙寺の紀ノ川河川敷特設コースで行われた。主催はかつらぎ町商工会(伊都郡かつらぎ町丁ノ町)。
まちづくりの一環として1990年から開催している同レースは今年で30回目。同町の農産物販売や企業ブース、特設ステージなどを設けた「産業まつり」と合わせて開催してきた。
レースは1周387メートルのコースを4時間走り続け、周回数を競う。競技車両は幼児用三輪車と同等の基本構造で1車両を1チームとし、監督1人、ドライバー3人以内、メカニック2人以内の計6人まで参加できる。優勝賞金は、小学生以下のジュニアクラス5万円、一般クラス10万円。
競技車両は、開催当初は幼児用三輪車だったが大人が乗ると壊れてしまうため、現在は車両サイズ全長150センチ以下、全幅65センチ以下、前後タイヤ直径27センチ以下、後輪軸距17センチ以上などの条件を設ける。モーターレースをデフォルメしようと「鈴鹿サーキット」(三重県鈴鹿市)に話を聞きに行ったり、より正確にタイムを測れるようICチップで計測したりするなど改良を重ねてきた。
今年は同町から10チームが参加したほか、県内、大阪府、奈良県、滋賀県のチームも参加し、計28チームがレースに臨んだ。友人や職場仲間、工業高校の参加など、それぞれ車両の性能や体力を駆使して熱戦を繰り広げた。ジュニアクラスは、100周回した「ミニ☆チリンチリン」(かつらぎ町)が優勝。一般クラスは、131周回の「チームしまうま」(滋賀県東近江市)が4連覇し、レース終了後は他チームからハイタッチや拍手が送られた。
同チームの片山浩之さんは「他県の三輪車レースにも出場してきたが、ここのコースはカーブよりも直線が多くてしんどい。今年は他チームと周回数に差がつかない接戦で余裕がなく、長めのペース配分で選手交代した。連覇できてよかった」と笑顔を見せていた。