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和歌山・川湯温泉で仙人風呂かるた大会 台風被害からの復興目指す

湯船に浮かぶ取り札に向かって飛び込む参加者

湯船に浮かぶ取り札に向かって飛び込む参加者

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 「新春仙人風呂かるた大会」が1月20日、川湯温泉(田辺市本宮町)で開催された。主催は熊野本宮観光協会(TEL 0735-42-0735)と仙人風呂実行委員会。

台風20号被害復旧工事中の大塔川

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 「仙人風呂」は、34年前から行っている冬季限定の露天風呂。熊野川支流・大塔川の一部をせき止め、川底から湧き出る73℃の単純温泉に川の水を加えて40度前後に調整する。

 同町では、昨年8月の台風20号で大塔川が氾濫し、温泉街の全11施設が床上浸水した。休業する施設もある中、「復興のシンボルに」と今年も「仙人風呂」を開設した。道路や河川の復旧工事の影響で、湯船の大きさは横幅約28メートル、奥行き約12メートルと例年の約3分の2に縮小し、約20日遅い12月22日にオープンした。

 かるた大会は一般の部のみの開催で、県内のほか関東地方や兵庫県、大阪府などから17チーム・68人が参加。チームの自己紹介では、「テレビを見て少しでも復興の力になりたいと応募した」「今年も無事に開催されたことをとてもうれしく思う」「少しでも早い復旧を願っている」など応援メッセージを送るチームも見られた。

 かるたは、平安装束姿の女性が読み上げた「くまのじかるた」の句の中の平仮名1文字を、湯船に浮かべられた約1000枚の取り札の中から探して取り合う。水着やコスプレ衣装など思い思いの格好をした参加者らは、白い湯気が立ちこめる湯船に飛び込み熱戦を繰り広げた。

 実行委員長で「かめや旅館」を経営する小淵誠さんは「昨年の台風では多くの宿が被害を受けたが、2月初旬には当館が復旧し、全施設そろっての営業が始められそうだ。仙人風呂は例年より少し小さいが、今年も温かくいいお湯が沸いている。来てもらうだけで私たちの励みになるので、ぜひお越しいただきたい」と話す。

 仙人風呂の入浴時間は6時30分~22時。入湯無料。2月28日まで。

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