熊野地方の自然や文化、人物などを絵札にした「くまのじかるた」の販売が1月1日、始まった。製作は同地方の住民有志「くまの地かるたプロジェクト」。
同プロジェクト代表でイラストレーターの杉本麻絵さんは奈良県出身。田舎暮らしに憧れ7年前にIターンで新宮市熊野川町篠尾に移住した。以前から自分たちの暮らしのかるたを作りたいと考えていた杉本さんの呼び掛けで、本宮町に住む安原克彦さん、吉村知子さん、熊野市に住む山崎好美さんの4人が中心となって熊野地方を題材にしたかるた製作に取り組んだ。
かるたは、読み札・絵札46枚ずつで解説書付き。メンバーで熊野の自然や文化、人物などを出し合い、それを基に安原さんが読み札の文を考案した。杉本さんが全ての絵札のイラストを、構成・レイアウト・解説書などを山崎さんが担当し完成させた。製作期間は約10カ月という。
完成したかるたは、20日に川湯温泉の「仙人風呂」で行われたかるた大会の読み札に採用され初披露された。
杉本さんは「水がきれいなところで田舎暮らしがしたく、熊野地方はきれいな水に加えて温泉も山も川もあってうれしい」と話す。「かるたには熊野の面白いところをたくさん詰め込んだので、かるたを見て熊野に足を運ぶきっかけになれば」とも。
価格は1セット=2,380円。「熊野和紙体験工房おとなし」(本宮町)、「ペンションあしたの森」(同)、レストラン「小鳥の樹」(中辺路町)、カフェ「朴(ぼく)」(同)などで販売している。