和歌山大学とJR西日本和歌山支社が2月15日、新型車両「227系」車内で「連携・協力に関する協定」の締結式を行った。
両者はこれまで、列車からの避難などを含めた防災学習列車「鉄學」の運行や観光に関する駅および車両設備などで協力してきた。同社の地域住民らと連携した和歌山線沿線地域活性化プロジェクト「ワカカツ」などの「地域共生」の取り組みと、大学の取り組みが共通の目的を持つことから協定締結に至った。
協定内容は、「鉄道防災・地域防災」「持続可能な鉄道・地域づくり」「地域の人材の育成」「相互の資源を活かした交流等」の4項目。
締結式は、車両基地(和歌山市新在家)に留置する3月16日デビューの新型車両車内で行われた。中づりやドア横、ドア上まで全て同大学と同社のオリジナルポスターで飾った車内で、瀧寛和学長と伊藤義彦支社長が協定書に署名した。
伊藤支社長は「JR西日本では5カ年計画で地域共生企業となることを目指している。地域の人たちの本当の声を聞くために『ワカカツ』などの取り組みで地域の人たちと関わりを作っている。和歌山大学とは以前からさまざまな取り組みで連携しているが、協定を結ぶことで組織として連携してより大きな力を発揮し、和歌山県そのものの発展に寄与したい」と意気込む。
瀧学長は「地域の発展なくして地方国立大学の存続はあり得ない。JR西日本和歌山支社との取り組みをさらに発展させ、地域振興活動、学生教育について共に考えていきたい」と話す。