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和歌山大学でぶらくり丁商店街の歴史展示 江戸から現代までの変遷紹介

「丸正百貨店」が発行していた「丸正タイムズ」など

「丸正百貨店」が発行していた「丸正タイムズ」など

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 企画展「ぶらくりのこれまで・いま・これから 紀州のまち探訪」が現在、和歌山大学紀州経済史文化史研究所(和歌山市栄谷)で開催されている。

紀州徳川家の御用商人・茶屋小四郎が和歌祭に出した練り物「連尺」

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 ぶらくり丁の歴史を「これまで」「今」「これから」の3つのテーマに分けて紹介する同展。「これまで」では、和歌山城を中心とした城下町として町割りが形成され、本町を中心に現在のぶらくり丁の基礎が作られてきた様子を紹介。当時の絵図や町割りから、空襲で焼けて無くなった街の様子を伝えるほか、現在も「紀陽銀行」として残る「紀陽貯蓄銀行」の開業広告や2001(平成13)年に営業を停止した「丸正百貨店」の広告など、和歌山市の繁華街として発展してきた様子を展示する。

 「今」のコーナーには現在のぶらくり丁の写真を中心に、明治以降の写真を対比的に展示。「これから」には現在進行中のリノベーションによるまちづくりの様子を紹介する。

 紀州徳川家の御用商人で本町5丁目に屋敷を拝領した茶屋小四郎が、紀州東照宮の例祭「和歌祭」に差し出した連尺(れんじゃく)や、ぶらくり丁の町人たちが出した唐人などの練り物を展示。同祭が紀州藩の公式の祭礼でありながら、民衆の祭りであったことも伝える。

 特任准教授の吉村旭輝さんは「見どころは江戸時代から現代まで、街の風景を見比べられるところ。これからの和歌山の街を作っていく中で、歴史や由緒などを知り、いい面を取り入れ、和歌山独自のコンテンツを作ってければ」と話す。

 開館時間は10時30分~16時。土曜・日曜・祝日休館。入館無料。

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