学芸員がサンタクロースに扮(ふん)し水槽を掃除するイベント「サンタが大水槽にやってくる」が12月15日、和歌山県立自然博物館(海南市船尾、TEL 073-483-1777)で行われた。
同館では、1997(平成9)年から博物館を身近に感じてもらおうと水槽の潜水清掃作業を公開。2000(平成12)年からは学芸員の提案でサンタクロースの衣装で清掃を行う。同イベントは、毎年1500人以上の来館者でにぎわう同館の人気イベントの一つで、12月の日曜に2回開催する。
当日は、クリスマスソングを流し、20人ほどの職員がサンタクロースやトナカイ、クリスマスツリーの衣装で来館者を迎えた。入り口では入館券を求める人が列を作り、大水槽「黒潮の海」前に親子連れなど大勢の来館者が集まった。
サンタとトナカイの衣装を着た職員が水槽に入ると、会場からは「サンタさーん」と声が上がり、手を振ったり写真撮影をしたりする姿が見られた。サンタの背後をエイが通るとひときわ大きな歓声が上がった。
市内から訪れた小学生グループは「水槽のサンタさんとトナカイに会えて良かった。博物館はいろいろな生き物がいて楽しい。モササウルスの化石もかっこよかった」と話す。
同館の内藤麻子さんは「この季節ならではのイベントで、館内もクリスマスムード。大水槽前でのサンタとの記念撮影はもちろん、玄関ホールに飾る巨大クリスマスリース前でもぜひ撮影してほしい」と話す。「現在はモササウルスの企画展も開催しているので、イベントをきっかけに家族で足を運んでもらえれば」とも。
サンタの衣装で来館者を迎えた高須英樹館長は「当館はリピーターが約7割。生き物がたくさんいるので子どもの来館が多い。生き物は展示が入れ替わるため、来館のたびに異なる生き物が見られる。飼育が難しい生き物をスタッフがさまざまな工夫をして飼育する現場も見られる。これからもぜひ生き物を感じる場所として遊びに来てほしい」と話す。
次回は12月22日(11時、14時の2回、約1時間)に開催する。開館時間は9時30分~17時。月曜・12月29日~1月3日休館。入館料は480円(高校生以下無料)。