「2020年本屋大賞 書店発表会」が4月7日、和歌山市の書店「TSUTAYA WAY ガーデンパーク和歌山店(和歌山市松江、TEL 073-480-5900)」で開催された。
「TSUTAYA WAY ガーデンパーク和歌山店」の「2020年本屋大賞」作品紹介コーナー
全国の書店員たちが一番売りたい小説を選出して投票を行い、最も得票数が多かった作品を表彰する「本屋大賞」は今年で17回目。発表会は例年、書店員たちが全国各地から集まり「明治記念館」(東京都港区)で開催するが、本年度は新型コロナウイルス感染拡大防止対策のため、事前収録した映像をユーチューブで公開した。
同店は、店内にスクリーンを設置。14時の動画公開に合わせ、上映を開始。来店していた数名が足を止め、上映に見入った。
動画の冒頭で、本屋大賞実行委員会・理事長の浜本茂さんは「外出がままならない状況下でこそ、本は力を発揮する。一編の小説には、世界の果てまで連れて行ってくれる力がある。本屋大賞は、本の力を再認識していただくためにある。ぜひ作品をお読みいただきたい」とあいさつした。
集計の結果、本年度は凪良ゆうさんの「流浪の月」(東京創元社)が本屋大賞に輝いた。2位は小川糸さんの「ライオンのおやつ」(ポプラ社)、3位に砥上裕將さんの「線は、僕を描く」(講談社)などが選ばれた。
同店スタッフの西中太郎さんは「大きな発表会を開催できないことは残念だが、和歌山の売り場で配信を見て、発表を待つ新しい楽しみ方ができた。ノミネート10作品は全て面白く、どの作品が大賞になるかわからなかった。『流浪の月』は現代社会の問題を反映する内容で、いろいろと考えさせられる。たくさんの人に本を読んでほしい」と話す。