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和歌山市立博物館でヘンリー杉本の絵画展 日系人収容所での暮らし描いた作品展示

ヘンリー杉本さんの収容所での暮らしを描いた油彩画

ヘンリー杉本さんの収容所での暮らしを描いた油彩画

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 絵画展「ヘンリー杉本の世界」が7月4日、和歌山市立博物館(和歌山市湊本町3、TEL 073-423-0003)で始まった。

ヘンリー杉本さん所用のブーツ

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 ヘンリー杉本さん(1900~1990年)は和歌山市出身の画家。幼少期に両親が米カリフォルニア州に移民。19歳で両親のいるアメリカへ渡り、農園で働いた。カリフォルニア州の学校で絵画を学び、パリ留学を経て、画家の道を歩んだ。1941(昭和16)年に太平洋戦争が始まると、住んでいたカリフォルニア州ハンフォードから同州フレズノ集合所への移動を命じられ、アーカンソー州ジェローム収容所、同州ローワー収容所で3年余りを過ごした。

 同展では、日系人収容所での生活を描いた油彩画36点や水彩画18点などを展示。作品には、収容所へ向かう場面や別れの場面、監視塔や有刺鉄線に囲まれた生活の様子のほか、食事や洗濯、休息のひとときに将棋を指す様子など、アメリカで生きた日系人の日常を描く。そのほか、ヘンリーさんが使っていたブーツ、収容所で作られたステッキ、知人に宛てた色紙などを展示する。

 和歌山市在住の男性は「一緒に来た9歳の孫は、アメリカに日系人の収容所があったことに驚いていた。教科書に載る事柄の前後を、絵画を通じて学ぶ良い機会になった」と話す。学芸員の額田雅裕さんは「自由を制限された暮らしを描いた作品から、当時の様子を感じてもらいたい」と呼び掛ける。

 開館時間は9時~17時。休館日は月曜と祝日の翌日(7月25日、8月11日)。入館料は100円(高校生以下無料)。8月23日まで。

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