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和歌山県立近代美術館で「近現代版画の名作」展 作品366点、一堂に

展示会場

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 和歌山県立近代美術館(和歌山市吹上1、TEL 073-436-8690)の開館50周年記念展「もうひとつの日本美術史 近現代版画の名作2020」が現在、開催されている。

県立近代美術館で展示されるさまざまな版画の技術書

 明治以降から現代までの日本の版画の歴史を一つの流れで見直そうと、作家170人の作品366点を紹介する同展。版画による表現の探究が、さまざまな要素を積み重ねて現代まで派生し、美術の1ジャンルとなった一連の流れを、全10章で紹介する。

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 第1章は、明治時代の印刷物を展示。幕末の開港をきっかけに多様化した印刷技術による新聞の付録や広告、本の挿絵など、人々の日常に溶け込む様子を伝える。第2章は、自らが創作した絵を自ら彫る「自画・自刻・自摺」の姿勢を見せた山本鼎(かなえ)や石井柏亭など、版画界の画家の作品を展示。そのほか、版画の普及と地位向上を目指し、版画の技術書の発行、政府が主催する美術展覧会への出展、東京美術学校に版画科設置の3つを目標に掲げた「日本創作版画協会」の歴史を紹介する。

 同館学芸員の植野比佐見さんは「版画は印刷物が始まりにあり、今もチラシや本などの形で身近にある。フリーペーパーのように捨ててしまってもいい物で、誰かに残しておくよう言われた訳でなくても、自分の価値観で手元に残したい思考を健康に感じる。たくさんの作品があるので、自分の価値観でお気に入りを見つけて、自分がどういうものが好きなのか感じてもらえたら」と話す。

 開館時間は9時30分~17時。月曜休館(11月23日は開館)。観覧料は、一般=800円、大学生=500円、高校生以下、65歳以上無料。11月23日まで。

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