海南市観光協会(海南市名高、TEL 073-484-3233)が9月1日、災害時に役立つ知識をプリントした「紀州防災風呂敷」の販売を始めた。
準備しておきたい防災グッズや緊急時の風呂敷の使い方などが書かれた風呂敷
発案したのはフォトグラファーの黒岩正和さん。黒岩さんは和歌山市出身で、高校卒業後カメラマンのアシスタントを経て京都で独立。海外の少数民族や日本の島の祭りなどドキュメンタリーを中心に撮影をする。昨年7月、子どもの誕生をきっかけに和歌山に戻ってきた。
南海トラフ地震で被害が出るとされる和歌山で「地震の際、どの辺りが安全なのか、どのような備えがあればいいのかなどの防災情報が分かりやすくまとまっているものがほしい」と家族が言ったことをきっかけに、風呂敷製作を始めた。90センチ四方の風呂敷には、飲料水や非常食、ラジオなど準備しておくべきものや地震が起きた際の安全7カ条をまとめる。そのほか、頭巾やマスクの代わり、避難所の間仕切りなど緊急時の風呂敷の使い方を紹介する。
黒岩さんは「防災の日に合わせて発売したが、北海道など全国から問合せがある」と話す。「普段の買い物でエコバッグとして使いながら、日常生活で防災意識が高まり、日頃からの備えが進めば」とも。
価格は、20ページの冊子「防災豆辞典」とセットで2,980円。JR海南駅構内の海南市物産観光センターや紀州漆器伝統産業会館「うるわし館」、同協会オンラインショップなどで取り扱う。