「和歌山演劇鑑賞会」(和歌山市元博労町、TEL 073-433-1151)が現在、活動存続のため会員を募集している。
同会は、1966年(昭和41年)に結成。会員は約1400人、月会費(一般=2,600円、学生=2,000円、中高生=1,000円)で運営する演劇鑑賞団体。新劇を中心に現代劇、翻訳劇、伝統芸能、ミュージカルなど、会員の要望を募り、年間6回の例会(昼夜2公演)を行っている。
同会は全国演劇鑑賞団体連絡会議と連携し活動している。県内は同会のほか、「紀北演劇鑑賞会」(紀の川市)が存在する。
和歌山演劇鑑賞会会員は180のサークルに分かれ、大道具の搬入・搬出、観劇者の割り振り、受付などを持ち回りで担当し、運営を支えている。今年は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、4月と6月の公演を延期。会員約300人が退会したという。活動を存続するため、2月14日まで入会金(2,000円)を免除し、新会員募集の呼び掛けに力を入れている。
12月11日・12日は、和歌山市民会館で「こまつ座」の音楽劇「私はだれでしょう」を上演する。作・井上ひさしさん、演出・栗山民也さん、キャストに吉田栄作さん、朝海ひかるさんなど。戦後のラジオ番組「尋ね人」制作現場を舞台にした真実を求める人々の物語。
事務局長の寺下朋子さんは「生きる喜びや営みである文化を途絶えさせず、劇団を支えるためにも『Show must go on(ショーを止めるな)』を合言葉に上演を続け、社会的な役割を果たしたい。『地域も自分も豊かになろう』『日本の演劇を支えていこう』と会員を広げてきた。市民会館とも協議し、感染対策ガイドラインに基づき、公演を行っていく」と話す。「誘われてなんとなく入会した人がハマることも多い。2021年は代替例会があり7回上演がある。一年間お試しで演劇を見てほしい。こんな時だからこそ、お芝居で心を弾ませてもらえれば」とも。