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和歌山で「イナゴソース」試飲会-湯浅のしょうゆ蔵が製造

写真左から、丸新本家工場長の湯川福雄さん、いなか伝承社の田中寛人さん、丸新本家5代目の新古敏朗さん

写真左から、丸新本家工場長の湯川福雄さん、いなか伝承社の田中寛人さん、丸新本家5代目の新古敏朗さん

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 和歌山県立医科大学付属病院近くのレストラン「デサフィナード」(和歌山市紀三井寺)で3月19日、昆虫のイナゴを使って製造した「イナゴソース」の試飲会が行われた。主催は「いなか伝承社」。

イナゴソースは、米麹で作ったものとしょうゆ麹で作ったものが配られた

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 イナゴソースは、しょうゆ発祥の地である和歌山県湯浅町のしょうゆ醸造元「丸新本家」が製造したもの。昆虫食の研究者や博物館の職員、メディア関係者など約20人が集まった。

 イベントでは、「いなか伝承社」の田中寛人さんが試飲会の趣旨を説明。丸新本家の新古敏朗さんと湯川福雄さんはイナゴソースの製造過程と成分の分析結果を公開した。

 試食タイムでは、まずイナゴソースの原液をそれぞれ試飲した後、刺し身や卵かけ御飯にかけて味見。さらに、ポン酢と混ぜたものをしらすおろしにかけたり、たるに残ったイナゴの「ガラ」のフレークなどを試食したりした。

 参加者の一人は「イナゴソースは思ったほど虫の臭みがなかった。ただ、フレークはまだ虫の形が残っていたので食べづらかった」と苦笑い。

 イナゴソース製造は、未利用資源の有効活用を目指す田中さんが呼び掛け、丸新本家が応じる形で実現した。製造は魚醤(ぎょしょう)と同じ方法で、大豆や米から作られた麹1キロと冷凍イナゴ1キロを合わせた後、1.5リットルの塩水を加えて発酵させたものを絞り、1リットル程度のイナゴソースを抽出。イナゴ1キロは約1000匹に当たるという。

 丸新本家の新古さんは「これまで、魚の内臓やエビなどを使ってしょうゆを造ったことはあったが、虫は初めて。企業イメージに傷がつくかと少しちゅうちょしたが、どんな味になるのか好奇心が勝ってチャレンジした。今回はあくまで試作品。まだまだおいしくできると思う」と話す。

 将来展望については、「すぐに商品化は難しいかもしれないが、しょうゆ蔵見学や家族での虫取りイベントなどで、地域活性化の一助になる可能性は高いと思う。湯浅町には偶然にも175(イナゴ)号線があるので、イナゴ祭りを開催するのも面白いのでは」と田中さん。

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