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和歌山「ラピュタの島」でごみ拾い 子どもたちが環境学習会で企画

友ヶ島でごみ拾いをする子どもたちと保護者

友ヶ島でごみ拾いをする子どもたちと保護者

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 紀淡海峡に浮かぶ友ヶ島で9月13日、環境学習会「自然博士ケン先生とゆく!夏の遠足 海・山・川」が開催された。「SAVE JAPAN(セーブジャパン)プロジェクト2015」の一環で、主催は海辺の教室。

明治時代に建設された第3砲台跡地。「天空の城ラピュタ」のような世界が広がる

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 同プロジェクトの目的は「いきものが住みよい環境づくり」で、全国各地の環境団体やNPO支援センター、日本NPOセンター、損保ジャパン日本興亜が協働している。損保ジャパン日本興亜は、保険などの規約を紙からウェブに移行することで削減した経費を同プロジェクトの活動資金に寄付している。

 「夏の遠足」は全4回実施され、これまでに和歌浦干潟での生き物観察や和歌山港での乗船体験、和歌山市の下水処理場見学、観音山フルーツガーデンでの果樹の栽培・加工体験など、人の生活と海との関わりをについて学習した。4回目の活動内容は、子どもたちが自分たちで話し合って「ごみ拾い」をすることに決め、漂着ごみが問題となっている友ヶ島を活動場所に選んだという。

 友ヶ島は「神島」「地ノ島」「沖ノ島」「虎島」の4島を合わせた総称で、瀬戸内海国立公園に指定されている。第2次世界大戦中、旧日本軍の軍用地として使用された砲台跡など、さまざまな史跡がある。加太港から沖ノ島は定期船で結ばれ、渡航時間は約20分。近年は、ジブリ映画「天空の城ラピュタ」の世界観に似ていることから、同島を訪れるファンが増えている。

 当日のごみ拾いに参加したのは、4歳から14歳の子どもたち20人。集めたごみで工作を行った。「友ヶ島には大阪湾内のごみが集まる。ごみを使った工作品を見てもらい、ごみを河川や海に捨てないよう大阪湾周辺の住民に伝えたい」と訴えるのは、同教室代表で和歌山県環境学習アドバイザーの平井研さん。

 参加した小学3年生の土肥瑚々菜(どひここな)さんは「海岸に落ちていた流木やガラスを使った工作がとても楽しかった」と話す。「友ヶ島のごみがもっと減ってほしい」とも。

 同教室は次回9月26日、和歌の浦干潟での活動を予定している。詳細は海辺の教室代表・平井さん(TEL 090-1713-3243)まで。

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