和歌山大学と紀の川市、ベーカリーレストラン「MAISON FLEURIR(メゾンフルリール)」(紀の川市桃山町市場)が9月、イチジクを使ったスイーツを開発した。
スイーツ開発は、和歌山大学観光学部の学生が地域の抱える課題を調査し解決方法を考える「地域インターンシップ(LIP)」の一環で、昨年に続き2回目。昨年からスイーツ開発に関わる7人と今年から参加する5人の学生計12人が、「女性がもっと元気な街になってほしい」と主婦などが集まるカフェに着目し「紀の川スイーツ」の開発に取り組む。
本年度は同市内の3店舗で展開。第1弾として、メゾンフルリールと学生7人が、同市の名産イチジクを中心に旬の果物を使ったスイーツを開発した。学生たちは、大学で学生を対象にしたアンケート調査や、グルメサイト上位店舗の商品特徴を統計的手法で分析し、人気スイーツに必要な要素を予想し商品案を提案した。
店主の西俊英さんは、学生からの商品案を基に地元産果物を使ったメニューを開発。メニューは、薄く焼いたパンケーキにイチジクとマスカット、巨峰と生クリームを挟み、桃のソースを添えた「パンケーキサンド」、クランベリーを練り込んだベーグルに生クリームとマスカット、巨峰を挟み、イチジクとバニラアイスを添えた「クランベリーベーグル巨峰サンド」、アーモンドクリームを絞って焼いたパイ生地のタルトに生クリームとヨーグルト、イチジクをのせ、マスカットと巨峰を添えた「3種のフルーツタルト」(以上700円)の3種類。
11日には同店で試食会が開かれ、学生の坪田真初さん、渡辺ヒカルさん、井辺この美さんと指導教官の竹田明弘准教授、同市観光振興課職員が集まり、意見交換した。
西さんは「赤は食欲が増す色なので、イチジクの断面が見えるように工夫した。赤と緑、紫で彩りよくしつつ、高級感を出したので、店の空間と合わせてぜいたくなひと時を過ごしてもらいたい」と話す。「地元の果物をたくさん使った商品として、地元にも貢献できれば」とも。
渡辺さんは「紀の川市の強みのおいしい果物とフルリールさんの強みのパンのコラボで、県内外に推せるスイーツができた」と話す。坪田さんは「タルトはヨーグルトの酸味が利いていて甘すぎないのがよい。どれも基本的には同じ果物を使っているので、お客さんの好みでどれがよく選ばれるのか結果を見るのが楽しみ」とも。
メゾンフルリールでの商品販売は10月~11月下旬の予定。
※名前の漢字に誤りがあったため修正しました(2019年9月24日 13:00修正)