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和歌山・根来寺遺跡展示施設がプレオープンへ 遺跡を丸ごとかたどった巨大レプリカ展示も

レプリカの半地下式倉庫展示の中で解説する担当者

レプリカの半地下式倉庫展示の中で解説する担当者

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 旧県議会議事堂(岩出市根来)西隣に4月1日、根来寺遺跡展示施設がプレオープンした。

本物の皿(左)とレプリカの皿(右)

 「高野山中興の祖」といわれる覚鑁上人(かくばんしょうにん)が開山した新義真言宗総本山の根来寺。戦国時代には大きな勢力を備え、ポルトガルの宣教師ルイス・フロイスが当時日本で最も栄えた寺院の一つと記したほか、世界図に「Negra」と記されたことでも知られる。

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 同寺は1585(天正13)年、豊臣秀吉の紀州攻め「天正の兵火」により大塔・大師堂などを残し焼失。1976(昭和51)年、和歌山県の大規模農道建設に伴う発掘調査で、天正の兵火のものと見られる焼土層から中世の遺物が大量に発見された。その後、県と岩出市の発掘調査で山内の様子が明らかになり、東西約1キロ、南北約500メートルの範囲に300余りの子院がひしめく中世の姿が明らかになった。

 根来寺遺跡展示施設は、旧和歌山県会議事堂移転事業に伴い発掘調査した遺跡を整備するため開設。全体約700平方メートルのうち北側約350平方メートルが完成したため、11月のグランドオープンに先駆け公開した。発掘された半地下式倉庫をシリコンで型どり、精巧に再現した繊維強化プラスチック(FRP)製の実物大レプリカを展示する「半地下式倉庫展示施設」や、4カ所に各分野の専門家が時代考証したイラストを使った解説板、7カ所につぼや皿、瓦など代表的な出土物の形を触って楽しめる遺物レプリカなどを展示する。

 県文化遺産課の田中元浩さんは「遺跡の保存を優先し、遺跡そのものを型どりし高精細なレプリカを本物の上に展示している。本物を型どりしたので、凹凸も実物そのもの。ぜひ普段は見られない遺物や遺跡を触って楽しんでほしい」と話す。「解説板には音声コードを使い5カ国語の読み上げに対応する。施設内のスロープの勾配を5%程度にするなど、さまざまな人が訪れやすいよう配慮している。観光や学習施設として活用してほしい」とも。

 開館時間は9時~17時。入場無料。グランドオープンは11月を予定する。

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