有田地方の民話を紹介する絵本「ふる里の泉」が3月1日、刊行された。発行は「Yai Teki Ura(ヤイテキウラ)の会」。
有田川町出身の元新聞記者、故・鳥居勝さんが30年以上かけて住民から聞き取りまとめた書籍「有田地方の民話集ふる里の泉」(1996年発行)が原作の同絵本。第1弾として同町の民話をイラストレーターと仏画師、ヤイテキウラの会メンバーが絵本にした。
同団体は、カフェ「Bird tenjinmae(バードテンジンマエ)」(有田川町中井原)に集まるメンバーを中心に発足。「ふる里の泉」ゆかりの地散策をはじめ、地域の魅力再発見をテーマに活動している。
同絵本では「大顔神社」「丹生図の摩崖仏」「蹴破り阿弥陀」「菊女と地蔵」など民話11話と民話にまつわる場所を地図入りで紹介する。
同団体代表の岩倉裕己さんは「自分たちの町に魅力あふれる昔話や言い伝えがあることを知り、たくさんの人に伝えたいと皆で力を合わせた。幅広い世代に読んでもらえる絵本にした」と話す。「この絵本が自分たちの住む地域に関心を持つきっかけとなればうれしい。今後もたくさんの人に参加や協力をいただきながら、絵本を増やしていきたい」とも。
A4判、オールカラー(一部モノクロ)22ページ。カフェ「バードテンジンマエ」で寄付を受け付け、一口1,000円につき絵本1冊を進呈する。有田川町地域交流センター「ALEC」でも閲覧できる。