和歌山市中央卸売市場総合食品センター棟「わかやままるしぇ」(和歌山市西浜)が7月2日、オープンした。
1974(昭和49)年開設の同市場は老朽化や耐震性が問題となり、再整備案が浮上。市民や観光客との交流を生み出す「開かれた市場」として、これまでにない機能を取り入れた整備計画を進めてきた。同棟は再整備の一環で昨年4月に起工。延べ床面積は2527平方メートルで、飲食店街に12店舗、専門店街に25店舗が出店する。
和歌山市中央卸売市場協会の岸泰宏会長は「中央卸売市場は開場から46年目。食の安心安全を担ってきた自負があるが建物は雨漏りや老朽化で困っている人も多かった。再整備が始まり、第一号として総合食品センターがオープンした。市場全体、さらに市民の皆さんとのコミュニケーションの場としていきたい。たくさんの人に立ち寄ってほしい」と呼び掛ける。
7月1日のオープン記念式典には岸会長のほか、和歌山市の信夫秀紀副市長や同棟の37店を代表して西田洋樹さんが出席。業務許可証の交付やテープカット、愛称命名者への記念品の贈呈が行われた。西田さんは「これまで『入りにくい』『買いにくい』といわれてきたが、親しみやすい建物ができてうれしい。37店で力を合わせてがんばっていく」とあいさつした。
専門店街で営業する、内原商店社長の内原雅行さんは「創業は戦後すぐ。先々代が万町付近の市場で商売を始め、今の中央卸売市場の開場と同時にこちらに移ってきた。一般のお客さまとの出会いが楽しみ。気持ちも新たに営業を続けていく」と意気込む。
営業時間は、飲食店街=2時~14時、専門店街=2時~7時。