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和歌山・紀伊風土記の丘で「紀州の獅子と獅子頭」 推し獅子舞ランキングも

獅子頭などの展示物

獅子頭などの展示物

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 春期企画展「紀州の獅子と獅子頭」が現在、「和歌山県立紀伊風土記の丘」(和歌山市岩橋、TEL 073-471-6123)で開催されている。

獅子頭を作るための道具

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 同館によると、和歌山県内には獅子舞保存団体が約150あるという。同展では県内11地域の獅子頭や面などをはじめ、地域の祭りの歴史や特色を紹介する。会場では民俗資料約50点を展示する。 

 獅子は悪を食べるとされ、獅子頭は祭りの行列を先導して邪気をはらい清めるために使われた。獅子の芸能は、飛鳥時代に仏教と共に日本へ伝わり、平安時代以降に奈良や京都の寺社の祭礼に採り入れられた。紀州の獅子は、八幡宮など中世荘園の鎮守社祭礼の中で定着したという。

 同展では、獅子頭の目や貌(かお)の特徴、祭りなどを紹介し、県内の獅子舞の様式分布図を展示する。日高地域の獅子頭は紙製で、香川県をはじめとする瀬戸内海沿岸で見られる技法が用いられ、木製の頭よりも安価で軽く、長時間の激しい演舞に適する。江戸時代後期になると、西日本各地を巡った芸能集団による「伊勢大神楽」などの影響から、笛や太鼓のおはやしに乗せ、奉納される獅子舞が熊野地域などに根付き、人々を楽しませる様式が加わったことを紹介する。

 ダイジェスト映像で、木ノ本の獅子舞(和歌山市)、藤白の獅子舞(海南市)、宮原神社の頭屋獅子(有田市)、広八幡の田楽(広川町)、横浜の獅子舞(由良町)、内原王子神社の頭屋獅子(日高町)、寒川祭の獅子舞(日高川町)、高芝の獅子舞(那智勝浦町)、三輪崎の獅子舞(新宮市)を紹介する。

 会期中、アンケートで好きな獅子舞を募集。同施設の公式SNSでランキングを発表している。

 学芸員の蘇理剛志さんは「獅子舞は体力が必要で、地域の若者が中心となって祭りを盛り上げてきた。獅子の芸能は神事や奉納として長く親しまれ、時代や地域で特色がある。さまざまな獅子頭の顔立ちや系統、素材があることを見てほしい」と話す。

 開館時間は9時~16時30分。月曜休館(祝日の場合は次の平日)。入館料は一般=190円、大学生=90円、高校生以下・65 歳以上・障害者手帳等を持つ人・県内在学中の留学生=無料(要証明書)。5月9日まで。

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