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和歌山・紀美野に「きみのFM88」 住民と共にあるメディア目指す

「きみのFM88」代表の玉置さん

「きみのFM88」代表の玉置さん

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 ミニFM局「きみのFM88(エフエムエイティーエイト)」(紀美野町神野市場)が8月8日、紀美野町美里支所近くに開局した。

(右から)きみのFM88開局記念特別番組に出演した小川裕康紀美野町長、同FM代表の玉置さん、同番組収録に立ち会った藤井基彰同町議会副議長

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 紀美野町の行政情報や生活情報、町内のイベントや活動情報などを発信する同FM。同局代表の玉置敏明さんは和歌山市から紀美野町に移住し、包装資材の卸業や農家民泊を経営している。

 同FMの周波数は88.4メガヘルツで、スタジオから半径50メートルほどの範囲で受信できる。番組は、同局ホームページやインターネットラジオサービス「ねとらじ」でも配信する。

 玉置さんは「2011年の紀伊半島大水害で被災した親族が正確な情報を手に入れられない状況を目の当たりにした。普段からFMラジオを聞いていたので、県内のコミュニティーFMや大阪のミニFMの運営者に会い、必要な機材や運営方法などの情報を収集した。町役場にも相談して開局準備を進めてきた」と話す。「6月から試験放送を開始し、町内のさまざまな人に参加を呼びかけている。紀美野町の昔話の朗読、俳句や英会話などに加え、中田の棚田など町内の魅力的な場所やイベント情報の発信、自治体広報や議会だよりを声で届けていきたい」と意気込む。

 開局記念特別番組に出演した小川裕康紀美野町長は「今年6月の大雨で、これまでに経験したことのない被害が発生した。気候変動の時代、今後、いつ災害が起こっても不思議ではない。町では防災無線をはじめとした情報発信をしているが、どれだけ届いているかの確認は難しい。たくさんの町民がリスナーになり、『気づいたら、そこにいつも流れている』身近な存在になれば。このラジオ局を育てていってほしい」と話す。

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