食べる

「和歌山育ちイタリアンドレッシング」、地元酒造メーカーが料理研究家と共同開発

色にもこだわったという「和歌山育ちイタリアンドレッシング さわやか」をかける橋本さん

色にもこだわったという「和歌山育ちイタリアンドレッシング さわやか」をかける橋本さん

  • 0

  •  

 酒造メーカー「中野BC」(海南市藤白)が3月27日、和歌山県出身の料理研究家・貝谷郁子さんと共同開発した新商品「和歌山育ちイタリアンドレッシング」の販売を始めた。

写真左から、伊藤農園の伊藤さん、中野BCの中野さん、料理研究家の貝谷さん、湯浅醤油の新古さん

[広告]

 1961(昭和36)年に創業し、「長久」「紀伊国屋文左衛門」などの日本酒や、南高梅を使った梅酒に果実などを加えた約30種類の「カクテル梅酒」の製造・販売などを手掛ける同社。ドレッシングの販売は今回が初めて。

 副社長の中野幸治さんは「和歌山県の食材の広報活動で貝谷さんとご一緒し、イタリアンと和歌山食材の融合話に花を咲かせたのがきっかけ。日本一の生産量を誇る当社の梅果汁をドレッシングにするため、女性社員3人で2013年5月にドレッシング部を結成した」と話す。ドレッシング部では、貝谷さんの指導を受け商品開発を進めたという。

 ドレッシング部メンバーの橋本なつみさんは「イタリアでは野菜に直接、塩や酢、油をかけて味付けすることに習い、化学調味料や人工甘味料、食品添加物を使わず、シンプルな味付けにした」と話す。当初は年内完成を目指していたが、ドレッシングの商品化は試行錯誤の連続だったという。

 「貝谷さんに何種類も味を提案してもらい、工場で試作したが、瓶詰め前の加熱処理で予想以上に味が変わってしまったこともあった。納得のできる味を求めて一からやり直すなど時間はかかったが、今までにない味が生まれた」と自信を見せる。

 地域食材の梅果汁、湯浅しょうゆ、かんきつ類を使った同商品は、「さわやか」と「こく味」の2種類。「さわやか」は、梅果汁と「伊藤農園」(有田市)のみかん、はっさく、甘夏、だいだい、三宝柑(さんぽうかん)の果汁をブレンドしている。「こく味」は、梅果汁を煮詰めて作る「梅エキス」と約1年半熟成させた「湯浅醤油」(湯浅町)のたる仕込みしょうゆを使う。販売目標はそれぞれ年間1000本程度を見込む。

 「『さわやか』は酸味が利いていて、野菜の味を引き立てる。『こく味』は肉や魚にも合うと好評」と橋本さん。「和歌山県民は野菜摂取量が少なく、国が定めた成人目標値の1日350グラムを下回っている。これからは野菜がおいしい季節なので、地元の人にもたくさん食べてほしい」と呼び掛ける。 

 価格は、1瓶200ミリリットル入り=972円。中野BC内売店・オンラインショップ、湯浅醤油、JR和歌山駅にある商業ビルMIO1階で販売している。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース