高島屋和歌山店が閉店、41年の歴史に幕-跡地はスーパーと100均に

閉店でシャッターが閉まる瞬間

閉店でシャッターが閉まる瞬間

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 南海和歌山ビルに出店するデパート「和歌山タカシマヤ」(和歌山市東蔵前丁)が8月31日、営業を終了した。18時には玄関前で閉店セレモニーが執り行われ、閉店の瞬間を見届けようと大勢の一般客や報道陣が詰め掛けた。

閉店セレモニー前、メディアの取材を受ける中戸店長

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 同店は1973(昭和48)年5月にオープン。南海和歌山市駅に直結した駅ビルで地域住民にも親しまれてきたが、中心市街地の人口減や大型スーパーの進出で売り上げが減少。赤字決算は10年以上に及び、今年3月のイオンモール和歌山(ふじと台)のグランドオープンや4月の消費税増税などを前に、昨年12月に閉店を発表していた。

 店長の中戸秀和さんは「41年間皆さまに親しまれ、愛されてこれまでやってこられた。感謝の気持ちでいっぱい。お客さまから直接お声掛けいただき、わざわざはがきでメッセージを送ってくれた方もいた。足を痛めたおばあさんが注射を打ってまで来てくれたことも。従業員は最後まで一丸となって、お客さまをお迎えしてくれた。皆さん、本当によくやってくれたと思う」と感謝の言葉を述べた。

 セレモニーに参加していた母娘は、「ショック。本当に寂しい。娘がちょうど41歳で、高島屋の開店の年に生まれた。以来、食品や洋服などの買い物はほとんど高島屋。従業員さんも親切で丁寧な方が多く、25~26年の付き合いの人もいる。辛かったが、最後にお見送りしようと思って来店した」と声を詰まらせた。

 高島屋和歌山店の撤退で、老舗デパートはJR和歌山駅に隣接する近鉄百貨店和歌山店(友田町)のみとなった。同店跡地には今月26日、イズミヤグループの食品スーパー「デイリーカナート」が1階に、ワッツオースリー販売(大阪府)が経営する100円均一ショップが2階にオープンする予定。

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