買う

和歌山・有田川町産ブドウサンショウの「軸」からエッセンシャルオイル開発

アットアロマの片岡社長(右)と武石さん

アットアロマの片岡社長(右)と武石さん

  • 20

  •  

 有田川町産ブドウサンショウを使った香料「和歌山ぶどう山椒エッセンシャルオイル」の販売が9月24日、始まった。製造・販売は「アットアロマ」(東京都)。

ブドウサンショウの実とエッセンシャルオイルの原料になる軸

[広告]

 ブドウサンショウは、実をちりめんさんしょうや薬味に使うほか、スパイスとしてカレーやギョーザ、チョコレートなどにも使われる。エッセンシャルオイルは、これまで廃棄されていたサンショウの実や枝をつなぐ「軸」を原料とした商品。

 同社はアロマ製品の開発や香りのある空間の企画など、香りを専門とする企業。ホテルや店舗、商業施設など、全世界3000カ所以上の施設で、天然アロマを生かした空間をプロデュースする。そのほか、家庭用アロマディフューザーや天然100%エッセンシャルオイルブレンドの開発・製造、アロマ空間デザインスクールの運営などを手掛ける。

 同商品は「雄大な大地、自然の美しさを感じさせる爽やかでクリアな印象の香り」をテーマにブドウサンショウに加えて、ハーブとして知られるマジョラムやパチョリなどを配合。10ミリリットル入り=2,200円。同社直営店やオンラインストアで販売する。

 同社デザイナーの武石紗和子さんは「サンショウの香りはスパイシーさとクリアな爽快感や上質さを感じさせる香りで、ほかにはない独特の個性を持っている。コロナ禍で『おうち時間』を過ごす人が多くなり、アロマオイルを活用する人が増えている。テレワーク中の気分転換やリラックスのために活用してもらえればうれしい」と話す。「今回は未利用資源の『軸』を使い、アロマオイルを蒸留した。ほかにも利用されていない資源がたくさんあるので、香りとして活用していければ」とも。

 同町商工観光課の垣谷英宏さんは「『和の香りのブドウサンショウの商品を作りたい』とお声掛けいただき、原料として種子や軸など未利用資源を提案し、企業や農家とのマッチングを行い、商品化にこぎ着けた」と話す。「清水地域でのサンショウ収穫量は近年豊作年の半分以下まで落ち込んでいる。古くから地域住民の生活を支えてきたブドウサンショウの知名度向上はうれしい。サンショウの可能性を再認識するきっかけになってほしい」と期待を寄せる。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース