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和歌山・本宮の「山伏そば拝庵」が新メニュー 伊勢うどんをモチーフに、新しい郷土食目指す

かつお節と生ワサビを薬味にする「熊野そば」

かつお節と生ワサビを薬味にする「熊野そば」

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 熊野古道・伏拝(ふしおがみ)王子近くの「山伏そば拝庵(おがみあん)」(田辺市本宮町伏拝、TEL 0735-30-0435)が12月4日から、「熊野そば」を販売している。

店内で談笑する「山伏そば拝庵」の中根さん

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 店主の中根裕磨さんが伏拝地区で栽培されたソバを提供したいと2017(平成29)年に同店を開業。店名は中根さんが同店近くの山中で修行する山伏であることにちなんだ。中根さんによると、熊野古道・中辺路ルートに沿った立地にあることから、熊野古道歩きの途中に立ち寄る客が多いという。古民家を改装した店内に22席を置く。

 そばは自家栽培のソバをひいたそば粉と水だけで手打ちする十割そば。調味料や山菜など、地元産や手作りの食材を積極的に使う。「ミシュランガイド京都・大阪+和歌山2022」には価格以上の満足感が得られる料理を提供する店を評する「ビブグルマン」として掲載された。

 新メニュー「熊野そば」(1,200円)は、伊勢うどんをモチーフにしたやわらかい食感の十割そばで、かつお節、しょうゆ、ワサビなど、和歌山県が発祥とされる食材を使う。ソバの実を水に漬け、発芽後にひいた5ミリ角の極太そばを蒸して仕上げる。年越しそばとして販売する(2人前2,500円~、予約は12月26日まで)。

 中根さんは「そばの作り方としては珍しいが、蒸すことでそばの栄養素を残せる。栄養素が完璧に近いそばは、山にこもるときにも役立つほど。熊野詣に来た皆さまにも楽しんでもらえる新しい郷土食にしたいと試行錯誤し、やっとメニューに加えられた。熊野の自然の恵みを味わってもらえるよう、これからも研究を重ねていきたい」と胸を張る。

 営業時間は土曜・日曜・祝日=11時~15時(平日は予約制)。

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