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和歌山で「鈴木」発祥の屋敷復元へ CFで全国の「鈴木さん」から支援集まる

鈴木屋敷跡の側に立つ神出勝治さん(左)と平岡溥己さん

鈴木屋敷跡の側に立つ神出勝治さん(左)と平岡溥己さん

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 海南市がクラウドファンディングや窓口で寄付を募り、「鈴木屋敷」(海南市藤白)の修復工事に向けて準備を進めている。

解体工事前の鈴木屋敷(平成30年6月頃)の様子

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 藤白神社の敷地内にある同屋敷は全国に約182万人の鈴木姓の総本家とされる。鈴木氏は平安時代に熊野地方から藤白に居を構え、全国に熊野信仰を広めた神職の家系で、同屋敷は熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)の参拝者をもてなす場としてにぎわったという。

 1942(昭和17)年に鈴木一族122代目当主の死去以降、屋敷は空き家となり老朽化が問題視されていた。2015(平成27)年に屋敷を含む藤白王子跡が国史跡に指定されたことをきっかけに、海南市は「甦(よみがえ)れ 鈴木の本家 今、ここに」を合言葉に鈴木屋敷再生・復元プロジェクトを発足。4月22日から7月30日まで、クラウドファンディングサービス「Makuake(マクアケ)」で支援を募り、目標金額100万円に対し、全国の171人から189万円を集めた。窓口での受付を合わせて、総勢262人から578万円以上が寄せられた。

 インターネットを通じて「鈴木姓を名乗る者として微力ながら協力させていただきます」「再生・復元後には、大分県から海南市を訪れてみたいと思います」「鈴木の名字に誇りを持っています。鈴木屋敷再生、復元を応援してます」(以上、原文ママ)など鈴木姓の人からの応援メッセージが続々と寄せられた。

 同神社総代長の平岡溥己さんは「日本人の妻を亡くされた外国人の男性や、病気で行けない祖父の代わりのお孫さんなど多くの鈴木姓の人が全国各地から藤白神社に参拝される。海南の宝物として各地に散らばった鈴木姓の皆さんにふるさとを訪れてもらいたい」と話す。

 海南商工会議所会頭の神出勝治さんは「たくさんの人に和歌山の歴史の探訪と合わせ、鈴木屋敷や藤白神社に立ち寄ってもらえたら」と話す。

 工事完了は2022年3月末を目指す。

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